ooshima

15日、テレビ画面上に流れるテロップで大島渚監督死去

臨時ニュースを見て、「えっ」と思わず声が出てしまいました。

個人的な事なのですが、つい一月ほど前にDVDで『少年』を

鑑賞したばかりだったからです。

 

大島監督といえば、『朝まで生テレビ』で「馬鹿野郎!」と

怒鳴る姿や野坂さんに殴られてマイクで反撃する姿などが

印象的ですが、やはり映画監督として偉大な方でした。

観たことがない人には是非観てほしい作品が沢山あるのですが

あえて、4作品だけについて書かせてもらいます。


sponsored link

少年
syounen

この作品は当たり屋家族の事件をモデルに作られていますが

阿部哲夫くんの演技に尽きます。

とにかく「けな気」で、大島渚監督といえば、『絞死刑』

『愛のコリーダ』『戦場のメリークリスマス』など数多くの代表作が

ありますが、個人的には『少年』が一番好きす。

阿部くんは養護施設に籍をおいていた孤児でした、

映画公開後、養子の話もあったそうですが、断って養護施設に戻って

映画界とは縁を切っています。
愛のコリーダ

kori-da

この作品は脚本の一部と宣伝用の写真を掲載した書籍が

わいせつ物頒布罪で起訴されました。

簡単に(乱暴に)書けば、芸術かワイセツかという事ですが

作品の全体を見ないとダメです。

一部だけ抜き取って批判してもダメだと思います。

もちろんその後裁判で無罪になっています。

大島さんは警察に対して「あいつら戦前と何も変わらない」と

大変怒ってました。

「阿部定事件」を題材とした映画で、一言でいえば(言えませんが)

エロチックです。

上映されたときは、モザイクされていたりカットされていたのですが

2000年に海外から逆輸入という形で

『愛のリコーダ2000』としてノーカットで上映されました。

 

 

戦場のメリークリスマス

senmeri

前評判に反して、カンヌ映画祭グランプリの受賞を逃しましたが

※(カンヌ国際映画祭パルムドールは今村昌平監督の

『楢山節考』でした。

勿論、こちらの作品も素晴らしいです。)

大ヒットしました。

この頃すでに大島監督はバラエティ番組にも出演されていたのですが

『戦メリ』により、映画監督としての大島監督を知らない人も

「やっぱりスゴイ監督なんだ」と再認識させられたように思います。

 

御法度

hatto

結局この作品が大島監督の遺作になってしまいました。

1996年に脳出血で倒れられて、3年間のリハビリを経て

復帰作となったのが『御法度』ですが、現在活躍されている

松田龍平さんの初出演でも話題になりました。

 

大島監督作品については人それぞれ評価が分かれるかもしれません

『無理心中』『日本春歌考』は難解だという人もいますし

※(個人的には『日本春歌考』は、かなり好きです。)

『日本の夜と霧』は、当時の政治的状況を理解していないと

少し分かりづらいかもしれません。

大島監督作品について書いていると、いくらでも書くことが

あるのですが、このあたりで・・・

これからもDVDなどで作品を観させてもらいます。

 

大島渚監督のご冥福をお祈りします。